【資産家のホテル論】2026年、マリオットの「ダブルナイト」を待つな。円安でも海外特典航空券を確保した私が、あえて国内ヒルトン修行を推奨する「マイルと宿泊」の損益分岐点

マイル・旅行・ホテル

ごきげんよう、ケンジです。

2026年の年明け、皆様はいかがお過ごしでしょうか。窓の外に広がる冬の澄んだ空気を眺めながら、今年一年の資産運用と、そして何より人生を豊かにする「旅のポートフォリオ」について想いを巡らせております。

さて、投資家仲間とお茶をしていると、決まってこの時期に話題になるのが「マリオットのダブルナイトキャンペーンはいつ始まるのか?」という話です。

確かに、宿泊実績が2倍になるあのキャンペーンは魅力的です。プラチナやチタンエリートを目指す方々が、開始のゴングを今か今かと待つお気持ち、痛いほどよく分かります。私もかつてはそうでしたから。

しかし、あえて申し上げます。「2026年は、ダブルナイトを待ってはいけません」

市場の歪みを見逃さないのが投資家の性(さが)ですが、今のホテル市場と為替相場(円安)のバランスを冷静に分析したとき、私の結論は「マリオット待機」ではなく「国内ヒルトンへの回帰」に至りました。

今回は、なぜ私がマリオットのキャンペーンを待たずに動くのか、そして円安下において「マイルとホテルステイ」の損益分岐点をどこに置いているのか。少しばかりお時間を拝借して、私の頭の中をお話しさせていただきます。

2026年、マリオット「ダブルナイト」待ちが抱える3つのリスク

皆様も薄々お気づきかと思いますが、ホテルプログラムの世界は「改悪」と「高騰」の歴史です。2026年の現在、私がマリオットのキャンペーンを待つことを「リスク」と捉えている理由は、単なる感情論ではありません。

1. キャンペーン期間中の「ステルス値上げ」と競争率

投資の世界に「噂で買って事実で売れ」という格言がありますが、ホテルのキャンペーン期間はまさに「需要過多」の極みです。

ダブルナイトが発表された瞬間、修行僧の方々が一斉に予約に走ります。当然、AIによるダイナミックプライシングが反応し、宿泊費は跳ね上がります。本来なら2万円台で泊まれたはずの「モクシー」や「フェアフィールド」が、週末には4万円、5万円と値を上げる。

「ポイント2倍のために、現金を1.5倍払う」

冷静に計算すれば、これが投資対効果(ROI)の悪い取引であることは明白です。エリートステータスを得るために、本来の価値以上のキャッシュアウトをすることは、資産家としてあまり美しい振る舞いとは言えません。

2. ラウンジの「質」の低下

これも残念な事実ですが、キャンペーンでステータス保持者が急増する時期、クラブラウンジは「戦場」と化します。

以前、とあるホテルのカクテルタイムで、席が空くのを20分も立ったまま待ったことがありました。その時、ふと思ったのです。「私は安らぎを買っているはずなのに、なぜここで消耗しているのだろう」と。

エリート会員が増えすぎたマリオット系列では、2026年もこの傾向が続くと予想されます。ゆったりとした時間を愛する私にとって、この混雑リスクは看過できないのです。

3. 円安下の海外利用における「マリオット・プレミアム」の重さ

円安が定着した今、海外のマリオット系列ホテルの価格は、日本人にとって驚くべき水準になっています。ハワイやニューヨークで1泊10万円は当たり前。そこでプラチナ特典の朝食無料やアップグレードを期待するわけですが、競争率が高く、恩恵を受けにくいのが現状です。

なぜ今、あえて「国内ヒルトン修行」なのか

そこで私が2026年の戦略として採用したのが、「国内ヒルトンでの地固め」です。これには明確な勝算があります。

実は、日本国内におけるヒルトンの展開は、ここ数年で非常に面白くなってきました。ラグジュアリーな「コンラッド」や「LXR」だけでなく、「ヒルトン・ガーデン・イン」や「ダブルツリー」といった、比較的手の届きやすいブランドが地方都市や京都、大阪に増えています。

  • 価格の安定性:マリオットほどキャンペーン依存の乱高下が少ない。
  • ダイヤモンド特典の確実性:ヒルトンのダイヤモンド会員は、朝食無料に加え、ラウンジアクセスが(ラウンジがあるホテルなら)ほぼ確実に保証されます。
  • 国内回帰のトレンド:円安で海外旅行の回数が減る分、質の高い国内旅行を増やす。その際、ヒルトンの使い勝手が非常に良いのです。

特に私が注目しているのは、クレジットカード保有だけで得られるステータスと、実宿泊のバランスです。以下の表に、私の試算をまとめてみました。

項目 マリオット(プラチナ) ヒルトン(ダイヤモンド)
取得難易度 年400万円決済 or 50泊(要・修行) 年200万円決済 or プレミアムカード保有+α
2026年の傾向 会員過多によりアップグレード渋め 国内新規開業ホテルで厚遇のチャンス大
朝食特典 選択制(ウェルカムギフト等) 会員+同伴者1名無料
ラウンジ 保証なし(ホテルによる) エグゼクティブ以上へUGで保証

ご覧の通り、「確実性」という観点で、2026年はヒルトンに分があると私は見ています。特に「年200万円決済」でダイヤモンド資格を維持できる仕組みは、無駄な宿泊(修行)をしてホテル代を浪費するよりも、生活費の決済を集中させるだけで済むため、キャッシュフローの観点からも合理的です。

「マイルと宿泊」の損益分岐点を見極める

さて、ここからが本題です。資産家として最も意識すべきは「マイル(移動)」と「ホテル(滞在)」の資金配分です。

私は先日、2026年後半の欧州行きの特典航空券を発券しました。燃油サーチャージは依然として高いですが、ビジネスクラスをマイルで確保できたことによる「含み益(有償で購入した場合との差額)」は、1フライトあたり数十万円にも及びます。

ここで重要なのが、「ホテル修行に現金を使いすぎると、マイルの価値を毀損する」という視点です。

私が考える「損益分岐点」の方程式

もし、あなたがステータス維持のために、不要なホテル宿泊に年間30万円の現金を使っているとしましょう。その30万円があれば、何ができるでしょうか?

  1. 燃油サーチャージの支払い:欧州往復のサーチャージ等を余裕でカバーできます。
  2. ホテルのランクアップ:ステータス特典に頼らず、最初から「クラブフロア」を現金予約する資金に充てられます。

私が導き出した2026年の損益分岐点は以下の通りです。

【ケンジ流・2026年の撤退ライン】

  • 年間宿泊数が「20泊未満」の方
    → ステータス修行は即刻中止。その予算で「有償のクラブフロア」を予約する方が、精神的にも経済的にも豊かです。
  • 年間決済額が「400万円未満」の方
    → マリオットのプラチナをカード決済で狙うのは機会損失。ヒルトンアメックス等の「低コスト維持」へ切り替えるべきです。

「せっかくここまで続けたから」というサンクコスト(埋没費用)に囚われるのは、投資でもホテル修行でも最大の敵です。私は今年、マリオットのチタン維持にはこだわらず、ヒルトンのダイヤモンドと、あとは「泊まりたい宿に泊まる」という原点に立ち返ることにしました。

ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸での気づき

先日、ふらりと「ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸」に滞在しました。決して派手なラグジュアリーホテルではありません。しかし、そこには私の求めていた「静寂」と「必要十分な快適さ」がありました。

ダイヤモンド会員として丁寧に迎え入れられ、朝食では京都のおばんざいを楽しみ、スタッフの方と何気ない会話を交わす。マリオットのダブルナイト期間中のような、殺気立った雰囲気は微塵もありません。

「ああ、これでいい。いや、これがいいのだ」

そう確信しました。1泊2万円台(時期によりますが)で得られるこの満足感こそ、今の日本で享受できる「隠れた資産」ではないでしょうか。無理をして1泊5万、8万のホテルに泊まり、ラウンジの席取り合戦に参加する必要はないのです。

最後に:ステータスは「勲章」ではなく「ツール」

長くなりましたが、私の考えをお伝えしました。

2026年、マリオットのダブルナイトを待つことは否定しません。しかし、もしあなたが「修行のための修行」に疲れを感じているのなら、あるいは円安による海外ホテル代の高騰に頭を悩ませているのなら、視点を少しずらしてみてください。

国内のヒルトン、あるいはその他のホテルチェーンに目を向けると、そこにはまだ「割安」で放置されている優良な投資先(ホテル)がたくさん眠っています。

ホテルステータスは、誰かに自慢するための勲章ではありません。私たち自身が、旅先で少しでも心穏やかに、豊かに過ごすための「ツール」に過ぎないのです。

道具に使われるのではなく、道具を使いこなす。それこそが、成熟した大人の旅の流儀ではないでしょうか。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう。ごきげんよう。

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